
HTBのテレビ番組「イチモニ」より
新札幌駅周辺の再開発は、このエリアにとってどういう意味を持っているのでしょうか。とある報道からその一端をご紹介します。
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一度は失速した副都心開発
北海道建設新聞では、2020年9月23日から「若返る新さっぽろ」と題して新札幌駅周辺の再開発について3回にわたり、その動向を報じました。
1970年代から開発が進むもバブルの崩壊などにより発展の勢いが失われたこと、高齢化が進む中、2015年には「新さっぽろ駅周辺地区まちづくり計画」が策定されたこと、イケアの出店構想があったこと、そして現在進行中の再開発の概要など、これを読めばひととおり再開発の全容が理解できる内容でした。
(※著作権の関係上、内容をそのままお伝えすることはできませんので、ご了承ください)
再開発が果たすべきまちづくりへの効果とは

サンピアザ屋上から見た風景
興味深いのは、札幌副都心開発公社の役員らの発言や有識者の分析です。建設計画としての再開発だけでなく、この再開発が本質的に意味していることが垣間見えます。

大規模リニューアル直後のフードコート
再開発が始動する直前に行われた、商業施設の大規模リニューアル後の現況についても、公社の役員は「リニューアルから2年ほど過ぎるとテナントが少しずつ抜けはじめ鮮度が落ちてきたのは否めない」として、再開発が果たすべき街づくりへの効果に期待を寄せている様子です。

サンピアザ屋上から見た風景
今回の再開発では、消費者としての若者の流入だけでなく、人材供給の役割も期待される大学・専門学校の誘致と、これを受け止める医療機関の集積がポイント。
また、有識者は、飲食、交通、住宅、病院が揃う新札幌エリアにおいて学生は、ほぼ全ての消費活動をエリア内で完結できることから、経済効果は大きいと説明しています。
さらに、学生に加えて昼間人口に厚みを出すには、オフィスなどの働く場も必要なのではないかと指摘しています。
未だ活用未定の「A街区」の行方は?
昼間人口の創出に関連して、現在、Duo1とホテルエミシアの間の駐車場として使われている「A街区」の動向が気になります。

2017年7月撮影
この場所は、札幌副都心開発公社の所有地です。公社の役員は取材に対して、「ここで何をやるのかもう少し考える時間が必要」と現在は白紙状態であることを明らかにしたうえで「街を楽しく過ごせるような、ワクワクする仕掛けががあれば」と答えています。
私たちに出来ることを探そう
新札幌エリアを含む厚別区民にとって、1970年代の副都心開発に以来、日常生活圏でこれほどまでの大きな変革を体験することは、そうそう体験できることではありません。
このまちが、どのように変わっていくのか、ただ見守るだけでなく、どんな場面で自分たちが関われるのかという視点でも、私たちは、この再開発の動きを注視していくべきだと思います。
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