昭和40年代に、石狩市に「新札幌」があったという話はご存知でしょうか。正確にいうと、大規模なベッドタウン開発の過程で「新札幌団地」と呼ばれていたエリアがあったのです。(2019.06.26記)
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筆者がこのことを知ったのは、2019年6月25日付けで下記のようなツイートを見つけたことが始まりで、初耳だったことから、その内容を調べてみました。
40年以上前 某住宅関連会社が石狩市花川南地区を「新札幌団地」として宅地開発していたのが、札幌市白石区(当時)厚別地域開発が「新札幌副都心」と称され 非常に紛らわしいとのことでもめて、結果 花川南地域の名称が「花川南団地」になったことがありました。
— Chihiro Nakashii(名佳椎 千紘) (@chitheetackmame) June 25, 2019
石狩市花川南地区の「新札幌団地」開発
現在の石狩市花川南地区では、1965年(昭和40年)から、大規模な民間住宅団地の造成が行われ、開発を担当した内外緑地株式会社により「新札幌団地」と呼ばれていました。
1966年(昭和41年)に湧出した温泉を「新札幌温泉郷」と呼んだりするなどしていたようですが、1976年(昭和51年)、当時の石狩町が字名改正をした際に、このエリアは「花川南」という地名となったことから、以降「花川南地区」と呼ばれています。
札幌市による厚別区の副都心開発
一方、1971年(昭和46年)策定の「札幌市長期総合計画」において現在の新札幌エリアが札幌市の副都心として位置づけられるとともに、千歳線のルート変更にともない1973年(昭和48年)開業した新駅が「新札幌駅」と命名されたことから、このエリアを「新札幌」と呼び大規模な開発が行われました。
石狩市における「新札幌」の方が、実は早かったにも関わらず、札幌市による「副都心」として位置づけされた厚別区の「新札幌」の方が優先される結果となったのでしょう。
なお、石狩市花川南地区における「新札幌団地」についての経緯は、いしかり砂丘の風資料館(北海道石狩市弁天町30-4)で発行している「石狩ファイル」に記されています。
石狩ファイルPDF版 No.158「新札幌団地」(PDF455KB)
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